463号:世界的経済混乱

毎朝、経済新聞を読むのが私の一日のスタートとなっている。が、最近は「関税・関税・関税」と、一人の大統領の政策によって世界中が大混乱している記事が多い。その混乱を引き起こしているのは、78歳のトランプ米大統領である。私は一級下の77歳だが、第二次世界大戦後に生まれたので育った環境は同じで、戦後の高度経済成長を目の当たりにしてきた。高校時代は東京オリンピック、大学時代は大阪万博があり、教員になってからは田中内閣の教員人材確保法によって給料も大幅アップした。その成長を促したのが産業の高度化で、一国経済は第一次産業から第二次産業を経て第三次産業へと転換し、今は情報産業から知識集約産業への転換点にある。この時代を生きた78歳の米大統領は、国内に産業の核であった製造業がなくなりつつあることを取り上げ、大騒ぎをしているように見える。しかし、このことは長年かけて作り上げてきた産業経済の賜物であって、残り3年の大統領期間に元に戻すことは無理。多様な意見を取り入れ、世界をリードするよきアメリカを作り上げてほしいものである。写真は、私も参加した2008年北京で開催された日中友好交流年大会。

2025年04月16日